上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

※画像をクリックすると元のサイズで表示されます。

TOMYkabunusisoukai61-001.jpg

 本日、かつしかシンフォニーヒルズで行われた、タカラトミーの「第61回定時株主総会」に行ってきました!
 トランスフォーマーはその殆どのシリーズが、タカラトミー(旧タカラ)の「玩具開発技術」とハズブロ(HASBRO)の「コンテンツ製作技術」が融合して誕生したキャラクターである事はファンの間では有名ですが、言い方を変えれば、タカラトミーとハズブロはトランスフォーマーを生み出す為の「2つの核」と言えると思います。
 その「2つの核」の片割れであるタカラトミーの「現在」を知る事は、トランスフォーマーを含むタカラトミー商品全ての「これから」を占う要素の一つになると思っていたので、今回の株主総会は一トランスフォーマーファンとして非常に楽しみにしていました。

関連記事:平成24年度タカラトミー株主優待の内容が発表(2012年6月14日更新)


 開場は「株主総会招集ご通知」で告知されていた通り、午前9時30分頃だった模様。管理人は少し出遅れてしまったので、会場に到着した時には既に受付が始まっていました。
 出席された株主さんは資産活用を目的にしていると思われる老人の方もいれば主婦と思われる方もおり、またご自身やご家族の方が「トミカ」や「プラレール」のファンである方もいました。中には20代~30代と思われる(タカラトミー株主の中では)比較的若い株主さんもおり、その年齢・性別の層は幅広いと思いました。




TOMYkabunusisoukai61-002.jpg

TOMYkabunusisoukai61-003.jpg TOMYkabunusisoukai61-004.jpg

TOMYkabunusisoukai61-005.jpg TOMYkabunusisoukai61-006.jpg

TOMYkabunusisoukai61-007.jpg

 受付を済ませて会場内に入ると、総会が行われたホールの入口手前には、今年の「おもちゃ大賞」で受賞したタカラトミーの商品と、再生プラスチックを活用したプラレールの新商品「エコ曲線レール」を使った遊び方の例が展示されていた他、トミカも展示されていました。
 ショーケースの近くにはスタッフが立っており、株主さんからの商品に関する質問に答えていました。


 総会開始は予定通り午前10時。
 以下は総会のプログラムと大雑把な内容を説明。

1.社長挨拶
 富山幹太郎(とみやま・かんたろう)社長による挨拶。
 ここで、富山社長が本総会の議長を務める事が発表されました。

2.定足数の確認
 「定足数」とは、株主総会を行うに当たって最低必要とされる出席者の数です。
 本総会は定足数を上回った為、総会は問題無く開催されました。

3.監査報告
 監査役からの監査に関する報告。タカラトミーやその取締役が、法令や定款(会社の憲法)に違反していないか報告されます。
 タカラトミーは会社・取締役共に、法令や定款に違反してはいないとの事です。

4.事業報告
 タカラトミーの平成23年4月1日~平成24年3月31日の事業報告が、スクリーンに映像を流す形でされました。
 報告の内容は「第61回定時株主総会招集ご通知」の3ページのみ本文をそのまま読み、それ以外の部分については各ページを参照するようアナウンスされました。

 ・第61回定時株主総会招集ご通知(タカラトミー公式サイト、pdfファイル)

 この報告の中でとりわけ大きかったのが、タカラトミーが米国の玩具・乳幼児製品メーカー「RC2 Corporation(現:TOMY Internationalグループ)」を買収した事と、タイの工場が昨年洪水被害を受けた影響によりトミカとプラレールの商品供給が減少してしまい、それに伴い利益も減少した事でした。
 なお、トランスフォーマーについては、事業報告に記載の通り「海外輸出が引き続き好調に推移」と報告されており、また商品紹介の映像は「アームズマイクロン」シリーズのコマーシャル・フィルム(下記公式動画参照)がそのまま使われていました。



 報告の映像が流れた後、富山社長からのコメントがあり、その中で、タカラとトミーが合併してタカラトミーになってから6年が経過した事と、現在のタカラトミーが進めている事業方針は「世代交代」と「グローバル化」であると述べていました。
 「世代交代」については、「佐藤慶太」さんと「奥秋四良」さんの、2人の副社長が今期の任期満了に伴って辞任する事が挙げられていました。富山社長はお二人が優れた人材で、辞任は自分にとってピンチであるとしつつも、このピンチをチャンスに変えたいと述べていました。また、「グローバル化」については、前述のRC2 Corporation買収やそれに伴う国境を越えた統合を行っている事を挙げており、向こう3年くらいで10年先を見越した体制作りをしたいと述べていました。

5.決議事項の発表及び株主と取締役の質疑応答
 決議事項は、「第61回定時株主総会招集ご通知」の1ページ参照。以下はその簡単な解説。

 第1号議案 … 所謂「配当金の金額の決定」
 第2号議案 … 新しい事業の追加(詳細は後述他を参照)
 第3号議案 … 本総会終了の時をもって取締役全員が任期満了となる為、新しい取締役の選任
 第4号議案 … 役員への賞与金額の決定
 第5、6号議案 … タカラトミーや関連会社の取締役や従業員等が賞与等の一環としてタカラトミーの株式の交付を
             受ける際、その募集事項の決定をを取締役会に委任する事。


 この後、株主と取締役の質疑応答となりました。
 質問の内容は「議案に関するもの」か「タカラトミーの事業・商品に関するもの」に限られていましたが、様々な質問が有りました。
 回答については富山社長以外の取締役の方も回答していましたが、誰が回答したのかについては割愛します。また、一つの質問に富山社長と他の取締役が回答したものが有ったり、一人の株主さんが複数の質問をされていたりもしましたが、ここではそれらを一問一答形式に纏めています。

■タイの洪水で工場が被害を受けた件の復旧について。現在タイ政府は補助金を出しているが、タカラトミーはタイ工場を、①被災前の状態への復旧、②縮小、③補助金を受けての工場の拡大の、いずれの方法を取る考えなのか。
また、現在ベトナムにも工場が有り生産規模を拡大しているが、ベトナムは中国と海でのトラブルを頻繁に起こしており、輸送中に拿捕された場合に商品の供給に影響が出る恐れが有るので、ベトナム工場に生産拠点を集中させるのはリスクが大きいと思う。

→現在、タイと周辺のASEAN諸国に生産拠点を分散させられないか実験を進めている。
※この他、関連した話として、タイ工場は日本製の最新設備を導入して間も無く洪水で被災した事、タイ工場はほぼ全滅したが、2,000人の従業員は誰も犠牲にならなかった事、トミカとプラレールで営業利益16億円の損失が有った事、タイ工場はリストラの結果、現在の従業員は36人になっている事が述べられました。

■維持費はかかると思うが、タイの洪水被害で多数の金型がダメになった教訓から、日本に親金型を置いておく事は出来ないか?
→タカラトミーの国内の工場は現在、栃木に鉄道模型の工場が有る。しかし、社内では「メイド・イン・ジャパン」を重視するか、価格を重視(海外生産)するかで方針が纏まっておらず、現状では価格重視でやっている。これについては現在意見を集約しており、その上で方針を決めたい。

■現在、再生可能な資源が国内で処理出来ず中国に流れているが、タカラトミーでは国内でリサイクルする「輪」を作れないか?
→リサイクル事業については正直なところあまり積極的ではないが、実験はしている。現在、日本で収集した資源を使って、中国でリサイクル商品の生産を行っている(プラレールの「エコ曲線レール」「エコ直線レール」、どちらも7月発売予定)。国内で資源再生の「輪」を作る事については現在検討中。

■元タカラ社長の佐藤副社長は何故辞任されるのか?(合併によりタカラ株主からタカラトミー株主になった方の質問)
→自分が辞めれば世代交代がし易くなるとの事で、自らご決断された。富山社長にとってはピンチであるが、新しいチームでは新しいチームのやり方をもって、ピンチをチャンスに変えたい。

■プラレールやリカちゃん等を活用した異業種への参入や、少子高齢化対策として大人向けの事業を進めてはどうか?
→日本の玩具市場は約7,000億円なのに対し、海外の玩具市場は約6兆円とされている。タカラトミーの強みはおもちゃであり、その強みに特化した経営をしたい。合併してからの6年間で(特化すべき事業を)絞り込んだが、(経営に)余裕が出て来たら異業種への参入も検討したい。

■現在、児童館でボランティアをやっているが、プラレールが子供達に人気で、月に1度「プラレールの日」という日を設けている。これにちなんで、タカラトミーでは何か社会貢献活動をしているのか教えて欲しい。
→現状では税金が払えていない状況なので社会貢献活動はしていないが、税金はあと2~3年で払えるようになる予定。しかしながら、障がい者の方にも楽しんでもらえるよう、点字付きのおもちゃを販売している。また、「日本玩具協会」としてではあるが、東日本大震災発生時に、被災地におもちゃを寄付した。

■部品の交換や補充をしてくれるサービスをして欲しい。
→現在、「おもちゃドクター」というボランティアの人がいる(現状では検討していない模様)。

■「対処すべき課題」の中に、「リスクに耐えうる強固な財務基盤への強化」とあるが、具体的にはどのような事をするのか?
→タカラトミーはタカラとトミーが合併した際に財務状況が悪くなった。現在、年に50億円の借金をしている。また、昨年のRC2 Corporation買収時に500億円の融資を受けているが、これについては10年で完済する予定。

■第2号議案で提案されている定款の変更案の中に「計測機器、検査機器の企画、製造ならびに販売」とあるが、これは何をする為のものか?
→現在、放射線測定器を製造している。しかしながら、「タカラトミーはおもちゃメーカーである」という方針なので、タカラトミーとしては販売していない。製造した商品はエステーから「エアカウンター」という商品名で販売されている。

■主に中国などで出回っているコピー商品による業績への影響と、それに対して取っている対策について教えて欲しい。
→現在の対策としては、中国当局への通報を行っており、年間5件くらい摘発している。また、商標登録や特許での対応も行っている他、コピー商品の販売元等から特許や商標の買取も進めている。しかしながら、以前、中央(政府)の人から「(摘発の)やり過ぎは良くない」と言われてしまった。また、特許や商標の買取についても難しい所が有る。

■主人がトミカを大人買いしているのだが、最近のトミカは以前のトミカよりもサイズが小さくなった。これについての意見を聞きたい。
→生産地での材料費・人件費の高騰により、21年間維持してきた360円の価格を維持する事が難しくなってしまった。価格の改定も考えたが、発売時のサイズに合わせる事やグローバルな点を意識したサイズにする事、そして社長の判断もあって、サイズが小さくなった。今後、頂いたご意見によっては、またサイズを変更する可能性もある。

■株主優待には毎回期待しているので、もっと内容を充実させて欲しい。
→現在の株主優待の内容は、もしリカちゃんを止めてしまおうとすると元タカラの株主が「株を売る」と言い出してしまい、また、もしトミカを止めてしまおうとすると元トミーの株主が「株を売る」と言い出してしまう。現在の株主優待はリカちゃんやトミカに、その年の話題等を反映させたデザインを施している。

■近年、女児向けアニメでも棒を使う等して戦うものが増えている。これが「女性の男性化」の原因になっているとも言われており、また少子化もあって、「ままごと遊び」をする女の子が減っている。このような状況において、リカちゃんのイメージ戦略はどのような事をしているのか、教えて欲しい。
→タカラトミーへの合併後、リカちゃんの売り上げは伸びている。女の子はおもちゃ離れする年齢が早いが、現在は「しらゆきひめ」等の童話を採り入れて「ごっこ遊び」をし易い環境づくりに努めている。また大人向けには、人気の「31(サーティワン)」とのコラボ商品を販売している。3年後には売り上げの底上げが出来るようにしたい。

■RC2 Corporationを傘下に収めたが、買収に要した233億円の償却期間(20年)が終了した後に、RC2 Corporationを資産として活用できるのか?
→RC2 Corporationが持つ北米や欧州での販売網を、自社商品の販売網に利用する事を考えている。また、RC2 Corporationのベビー用品を自社商品に取り込む事も考えている。販売網の拡大で、グローバルなライセンスの獲得がし易くなる。具体的な方針は2013年以降に決まるが、償却に耐える資産としたい。
※この質疑応答の後、RC2 Corporation(現:TOMY Holdings.inc)の最高経営責任者とタカラトミーの取締役を兼任しているカート・ストルディング氏からの挨拶がありました。

■アメリカでは香りや音も特許登録できるが、現在、特許登録にはどれくらい取り組んでいるのか?
→件数は例年と変わっていない。しかしながら、北米と中国では件数が増えている。

■東南アジアでの特許戦略について教えて欲しい。また、北米の会社(RC2 Corporation)を買収したが、特許の面の問題は大丈夫か?
→特許は経済的合理性に基づいて申請を出している。申請にコストが掛かるので、売れそうにない物については(特許申請を)考えている(=保留している)。

■プラレールが好きなのだが、タイでの洪水発生の影響でトミカとプラレールが一時期市場に出回らなくなってしまった。しかし今、トミカの方が先に市場に戻っている。タカラトミーは、トミカをプラレールより優先する方針を採っているのか? また、プラレールはいつ市場に戻るのか?
→タイの洪水被害で、タイ工場に有ったトミカとプラレールの金型の3分の2(約4,000個)がダメになった。現在は、無事だった残る3分の1の金型で生産を行っているが、その無事だった金型の内訳の関係でトミカの生産復旧がプラレールより早かった。プラレールは240商品の生産がストップしたが順次復旧しており、年内には生産が完全に復旧する予定。



6.議案採決
 質疑応答が終了すると、事前に出されていた議決権行使書と会場内の拍手で、議案の採決が行われました。
 提案されていた議案は全て、承認可決されました。

7.閉会宣言・新任取締役紹介
 富山社長による閉会宣言の後、新しく就任した3名の取締役の方が紹介されました。



 以上でタカラトミー第61回定時株主総会は終了。終了時間は11時57分頃で、約2時間の総会でした。

 個人的に、玩具メーカーは「玩具を通じてユーザーに夢を売る」のが仕事だと思っています。それゆえ、玩具関連のイベントではいつもそれが目の前に広がっています。しかし「投資の世界」となると話は別で、経営状態から今後の販売戦略といった、夢も何も無く、それでいて難しい世界が広がっています(苦笑)。
 タカラトミーが海外向けの販売戦略に力を入れている事は以前から知ってはいましたが、北米や欧州に販売網を持つ企業を買収した事によって、今後、海外向けの販売戦略は更に加速するのではないかと思います。しかしながら、6年前の合併によって悪化した財務状況はまだ完全に改善されていないらしいだけでなく、北米企業の買収に伴う多額の融資、そして昨年のタイ工場の洪水被害による利益の減少等、不安要素も少なくない事も分かりました。とはいえ、個人的にはタカラトミーは非常に興味深く期待も持てる企業で、今後も一株主として関わる価値は有りそうだと思いました。
 管理人はタカラトミー株をトランスフォーマー応援の一環としての意味も含めて買っていたので、「こういう経営を論じる場に来られる株主さんは、業績等の数字に相当うるさい方ばかりなんだろうなぁ…」という一抹の不安を抱えながら今回の総会に臨んだのですが、出席された株主さん達の中にはトミカファンの方やプラレールファンの方もいたので、かなり安心感を覚えました(笑)。また、管理人はトランスフォーマー以外のタカラトミー商品には疎いのですが、展示等のお陰で、他のタカラトミー商品を知る良い機会になったと思います。放射線測定器の製造までしていたという事実は、意外中の意外でしたが…(笑)。
 本総会は約2時間休憩無しで行われましたが、内容が全体的に興味深く、最後まで飽きずに聴く事が出来たので、次回の株主総会もまた出席したいと思います。




TOMYkabunusisoukai61-008.jpg

 株主総会のおみやげ。
 株主総会に出席した株主に自社製品をおみやげとして配布する事は多くの企業で行っているようですが、タカラトミーもその例外ではありません。
 今回の株主総会のおみやげは、「カンタンヘンケイ!EZコレクション」版の「バンブルビー」と、タカラトミーアーツのぬいぐるみブランド「D-model(ディーモデル)」版の「ドナルドダック」の2点でした。なお、お土産が入っていた袋にはタカラトミー商品のチラシも多数入っていましたが、その中の「トラスポ 号外」という新聞では、「トランスフォーマープライム」の宣伝がされていました。
 総会の中でトランスフォーマーに関する話は殆ど有りませんでしたが、おみやげからはタカラトミーがトランスフォーマーの宣伝・販売にも力を入れている事が感じ取られ、個人的には大満足でした。





上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。