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 ──魔法少女、もういちど。

 ここ数日、「~The MOVIE 2nd A's」の公開初日舞台挨拶のレポばかり書いていましたが、今回は映画本編の感想です。
 この作品は公開前に「パワーアップ・リメイク作品」という宣伝がされていましたが、実際の映画はその程度には収まりきらないものであったと、個人的には思います。

関連記事:
 ・「魔法少女リリカルなのは The MOVIE 2nd A's」公開初日舞台挨拶に行ってきました!(後編)(2012年7月16日更新)
 ・「魔法少女リリカルなのは The MOVIE 2nd A's」公開初日舞台挨拶に行ってきました!(前編)(2012年7月15日更新)

※以下は作品のネタバレを含みます。


 映像は一部の回想シーンで「~The MOVIE 1st」の映像が使用されていましたが、それ以外は完全新作でした。
 全体の大まかなストーリーはリメイク元の作品である「~A's」を基にしてはいますが、多数の変更がされています。主なものは以下の通り。

 ・なのはとフェイトの再会、フェイトの転校、ユーノの無限書庫入りがヴォルケンリッターによる襲撃を受ける前に変更されている。
 ・海鳴市に引っ越してきたのはフェイトとリンディ、アルフのみで、クロノとエイミィは一緒に生活していない。
 ・闇の書が起動する状況が変更されている。
 ・闇の書の防衛プログラムに「ナハトヴァール」の名称が付いた。
 ・闇の書に取り込まれたフェイトの脱出のタイミングが、TVシリーズよりも早いタイミングに変更。この変更により、脱出後は
  なのはと連携して、闇の書の意志に対し合体攻撃を行っている。


 また、事前に雑誌で告知されていましたが、本作ではTVシリーズに登場していたギル・グレアム提督とリーゼ姉妹(リーゼロッテ&リーゼアリア)が登場せず、それに合わせたストーリーの変更もされています。主なものは以下の通り。

 ・なのはのリンカーコアから魔力を蒐集したのは、彼女を倒したヴィータ。なのはを救出しに来たフェイトもシグナムに倒され、
  なのはが魔力を蒐集された直後に蒐集されている。
 ・はやてはグレアム提督の庇護を受けておらず、亡くなった両親の残した家と多額の遺産で生活している。
 ・「デュランダル」はリンディが持っており、彼女からクロノに託される。
 ・はやての「闇の書の主」としての覚醒は、ナハトヴァールによって行われている。



 その他、デバイスやバリアジャケットは前作と同じく変更がされていますが、大幅に変更されたキャラクターもいる一方でマイナーチェンジ程度に抑えられているキャラクターもいます。
 なのはとフェイトのバリアジャケットも劇中でのパワーアップに伴い前作から変更されていますが、2人のバリアジャケットには、フルドライブモード発動時にバリアジャケットが変わる設定が新たに追加されています。

 TVシリーズのエピローグでは、リィンフォースが消滅してから6年後のなのは達を描いていましたが、本作のエピローグはリィンフォースの消滅から2年後のなのは達を描いていました。個人的な憶測なのですが、このエピローグの変更は次回作を完全新作ストーリーで作る為の布石ではないかと思います。
 また、本作はエピローグ時点でのリィンフォースⅡ(ツヴァイ)のモノローグの後に過去を振り返る形で物語が開始されており、この部分は前作の冒頭のシーンを意識したものと思われます。


 ここから個人的な感想。
 バトルシーンは「~The MOVIE 1st」のバトルシーンを踏襲した火力多めの演出による熱いバトルが繰り広げられているだけでなく、TVシリーズではあまり動いていなかった「闇の書の意志」が、今作では徒手空拳を使っている為にかなり動いており、バトルシーンだけでも十分注目できる作品になっていると思います。
 ストーリーに関しては、前作はフェイトやプレシアの過去を掘り下げる為に、「サウンドステージ(ドラマCD)」の内容まで盛り込んでいましたが、今作は方向性がその逆となっており、一部ストーリーを大幅に変更する事や一部キャラクターを登場させない事で、TVシリーズ全13話の内容を150分(上映時間)の中になるべくしっかり収められるよう工夫がされています。その為、冒頭部分のストーリーについてはやや説明不足気味に感じられました。
 「パワーアップ・リメイク」の元に、TVシリーズから様々な変更がなされている本作ですが、やはり中身は「リリカルなのは」の方向性を決定づけた名作・「~A's」であるだけあって、熱いバトルと泣けるストーリーが展開されており、涙なしでは観られない作品となっていますので、映画を観る際にはハンカチを用意しておく事をオススメします。ちなみに管理人は、2回観て2回とも泣きました(笑)。

 映画公開まで解禁されていなかった、奈々さんが歌う本作の挿入歌「Sacred Force」は、本作の公開をもって初解禁となりました。
 楽曲の詳細な感想等については、この楽曲が収録される奈々さんの28thシングル「BRIGHT STREAM」の発売時に書こうと思いますが、力強さと優しさと優雅さを兼ね備えた楽曲になっています。
 ちなみに、奈々さんはこの楽曲について、ブログで「『BRAVE PHOENIX』のような気高さと優雅さがありつつも、それを更にパワーアップさせた激アツな曲」と紹介しています。

 ・ただ今深夜3時過ぎ...(水樹奈々 公式ブログ)

 まだシングルが発売されていないので断言は出来ないのですが、もしかすると、こちらの楽曲の方が個人的に「BRIGHT STREAM」より好きな曲になるかもしれません…(笑)。

 新宿ミラノ1での舞台挨拶の中で、一条和矢さん(ザフィーラ役)の演技が「規格外だった」という話題が出ていましたが、本作では一条さん以外の声優さんの演技も、良い意味での変化が見られました。
 奈々さん演じるフェイトの戦闘時の叫び声はTVシリーズよりも鬼気迫るものになっていましたし、なのはの「悪魔で、いいよ…」の台詞は、TVシリーズの時よりも悲しみを含んで喋っているように聞こえました。


 長々と書いてしまいましたが、個人的な感想はここまでです。
 この作品はリリカルなのはシリーズのファンや出演されている声優さんのファンだけでなく、それ以外の方でも十分楽しめる作品になっていると思います。しかしながら、前作に関する話は劇中で簡単に触れられてはいるものの続編作品である事に変わりは無いので、前作を観た事が無い方はそれを観てから本作を観る事をオススメします。

 実は管理人も割と最近知った事なのですが、奈々さんファンの中には「『歌手・水樹奈々』の活動はよく知っているけれど、『声優・水樹奈々』の活動はあまりよく知らない」という方も少なくないようです。
 過去の記事でも書いたのですが、フェイト・テスタロッサは「声優・水樹奈々」を語る上では欠かす事の出来ないキャラクターの1人であると個人的に思っていますし、それに加えて「BRIGHT STREAM」の歌詞は奈々さんが本作の台本を読み込んだ上で作詞しているので、「声優・水樹奈々」をよく知らない奈々さんファンにも、この作品は是非観て欲しいと思っています。