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 今回のリニューアルレビュー記事は、2010年に発売された「HG FUTURE CENTURY」版の「ゴッドガンダム」です。
 「機動武闘伝Gガンダム」が放送されていた当時、管理人の住んでいた実家ではテレビ朝日の地方局が無かった為に観れなかったのですが、作品そのものは放送終了後にビデオで観ていました。作品の内容が入り込み易い作品だった事と、この作品より前のガンダム作品の内容が子供ゆえによく分からなかった為、あまり難しい事は考えずに楽しく観れました。
 「Gガンダム」の放送から8年後の2002年に、この作品の監督を務めた「今川泰宏」さんは「七人のナナ」というアニメ作品の監督を務めていました。管理人は放送開始前に「Gガンダムの監督が手がける新作アニメが放送される」と知って、本放送当時に全話観たのですが、実はこの作品は奈々さんの初主演作品という記念すべき作品でもあり、管理人が奈々さんを初めて知った作品でもありました。
 「Gガンダム」に出逢っていなければ、管理人が奈々さんを知るのはもっと後になっていたのではないかと、今改めて振り返ってみて思います。

関連記事:HG AFTER WAR「109 ガンダムX」レビュー(再掲載版)(2012年12月20日更新)

※本レビュー記事は、2010年5月24日に旧ホームページに掲載したレビューに一部加筆・修正等を加え再掲載したものです。


※画像をクリックすると元のサイズで表示されます。
※画像のキットは、素組みした物に細かい塗装とスミ入れを施したものです。実際の商品とは仕様が異なります。


■作品概要 ~機動武闘伝Gガンダムとは~
 「機動武闘伝Gガンダム」は、1994年4月~1995年3月にテレビ朝日系列で全49話が放送されたテレビアニメで、「機動戦士ガンダム」シリーズの生誕15周年記念作品です。
 物語は、戦争を回避する事を目的に、4年に一度全世界の覇権を賭けて地球をリングに各国を代表するガンダムファイター(GF)達がガンダムに搭乗して戦う「ガンダムファイト」が行われている世界が舞台となります。主人公ドモン・カッシュはネオジャパン代表のGFとして、第13回ガンダムファイトに優勝して冷凍刑に処せられている父親を救う為、また兄キョウジ・カッシュと共に地球に降りた「デビルガンダム」を破壊する為に闘います。それまでのガンダムシリーズとは全く異なる作風となっているのが本作の特徴です。
 本作において、ゴッドガンダムは第13回ガンダムファイト決勝大会用に開発されたモビルファイター(MF)として登場し、決勝大会が行われる物語後半でのドモンの愛機として活躍します。

■キット概要
 このキットは2010年5月21日にメーカー希望小売価格1,890円(税込)でバンダイより発売されました。
 このキットのシリーズは、それまで展開を続けていた「HG UNIVERSAL CENTURY」から、展開の幅を「宇宙世紀」を舞台にしたガンダム作品以外に広げた商品としては第2弾の商品です。なお、このキットのブランド名も、前月に発売された「ガンダムX」と同様に、作品の年代設定に合わせて「UNIVERSAL CENTURY」から「FUTURE CENTURY」に変更されています。




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 パッケージアート。箱のサイズは縦約19.5cm×横約31cm×奥行約7.5cmとなっており、既存の「HG UNIVERSAL CENTURY」の標準的なキットのパッケージとほぼ同じくらいのサイズです。
 パッケージには「HG FUTURE CENTURY」のロゴと登場作品のタイトルロゴが有ります。また、イラストのゴッドガンダムは、必殺技の「爆熱ゴッドフィンガー」を決めようとしている姿が描かれています。
 このプラモデルの英語表記は、タイトルロゴの「G」を使用して、通称の「Gガンダム」で表記されています。




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 側面のパッケージアート。
 イラストのゴッドガンダムは正面のものと同じで、作品のタイトルロゴやブランドロゴもあります。このキットのナンバーは「110」となっていますが、これは、このキットより前に発売された「HG UNIVERSAL CENTURY」や「HG AFTER WAR」から続く形でのナンバーとなっており、今後発売される予定の本シリーズのキットは、作品の年代設定にあわせたブランド名にしつつも連続したナンバリングとなる予定です。




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 ゴッドガンダム本体。スケールは1/144で、全高は約12cmあります。
 サイズは既存の「HG UNIVERSAL CENTURY」シリーズのキットに比べてほぼ同じか若干小さいものになっていますが、これはゴッドガンダムの設定サイズが、「機動戦士ガンダムF91」より以前の宇宙世紀を舞台にした作品のモビルスーツと比べて小さ目の設定になっている為です。
 頭部のメインカメラから後頭部のサブカメラにかけてのチョンマゲを連想させる形状、裃を連想させる肩の形状、草履を履いているように見えるつま先のデザイン等、本作に登場する他のMFほどはっきりとしたデザインになってはいませんが、日本独自のものである「侍」の姿を含んだデザインになっています。




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 頭部。二つ目のカメラアイに額のメインカメラ、赤い顎パーツ、ブレードアンテナと、ガンダムタイプのお約束を揃えた形のデザインになっています。
 側頭部の黄色い部分は4門のヘッドバルカンになっています。デザインは過去に発売されたプラモデルの物と比べると、アニメでのデザインに近いものになっています。




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 可動は昨今のガンプラとしては標準的な範囲の可動域を確保しつつ、下半身の可動域が非常に広く設計されており、大股を開いたポーズも簡単に決められます。
 肩関節の引き出し機構も有りますが、このキットよりも先に発売されたマスターグレード(MG)版ほど引き出せるようにはなっていません。また、フロントスカートアーマーは、最近のガンプラとしては珍しく左右一体成型となっており、片足を大きく上げると反対側も連動してスカートアーマーが上がってしまいます。この問題点は、接続部の真ん中を切る事で解決する為、この写真のゴッドガンダムではその部分を切って左右独立可動にしています。




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 股関節部分。股関節自体がスカートアーマーとは別のパーツになっており、ある程度捻る事が出来ます。また、太腿部分には横ロールの関節が造られており、これにより大股を開いたポーズでも立たせ易くしています。
 過去のゴッドガンダムのキットでは股関節にボールジョイントを使用していましたが、このキットでは可動範囲を更に広くする為にボールジョイントを使用せず、関節を増やす事で対応しています。




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 胴体の肩口部分には、決勝大会初戦のゼウスガンダム戦で使用した「マシンキャノン」が有ります。左肩は説明用にカバーを取り外しています。
 胴体と一体成型で、ある程度のデザインはされていますが、このキットでは残念ながらカバーの開閉・展開機構は再現されていません。




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 ふくらはぎには機動力を向上させるバーニアが内蔵されています。劇中では、マンダラガンダム戦においてこのバーニアを使用しているシーンが確認出来ます。
 展開機構はカバーを一旦手前に引き出し、そこから上に動かしてこの形にするという、過去のゴッドガンダムのキットには無い形の展開機構となっています。




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 左右の腰には計2本のビームソードが有ります。
 ゴッドガンダムに乗り換える前のドモンの愛機であった「シャイニングガンダム」にも同様にビームソードが有りましたが、ゴッドガンダムの物はシャイニングガンダムの物に比べて出力が向上している為、シャイニングガンダムの物と区別する為に「ゴッドスラッシュ」と呼ばれています。
 刃は既存のキットでは同じ物が2本付属していましたが、このキットでは刃の長さが異なっています。




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 背部ウイングとバックパックは、独立して「コアランダー」となり、ホバー走行します。
 このキットでは既存のキット同様に合体・分離機構が再現されています。




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 本体以外の付属品。
 ビームソードの刃の他、差し替え式の手首パーツが付属しています。手首はビームソード保持用手首パーツ、演武再現用手首パーツ、そしてクリアーオレンジの「爆熱ゴッドフィンガー」用手首パーツの、3種6個が付属しています。




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 演武用手首パーツの使用例。決勝大会開会式でのマスターガンダムとの演武シーンを再現する為の手首パーツとされていますが、劇中でのゴッドガンダムのポーズとは反対のポーズになるだけでなく、劇中では右手(この写真では左手)が握り拳だったため、かなり異なる物になっています。
 このポーズは、向きや手の状態が劇中のマスターガンダムと同じポーズとなっています。




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 演武用手首パーツは、MG(マスターグレード)版には同じ形状の物が「腕組み用手首パーツ」として付属していました。
 このキットでも腕組みに近いポージングは取れますが、MG版は肩アーマーの独立可動や胸部引き出し機構の搭載、そして肩関節の引き出し機構が大きく動く為に腕組みが可能になっていましたが、このキットではそれがない為、多少不恰好になってしまいます。




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 ゴッドガンダム・ハイパーモード。背部ウイングを展開し胸部中央のカバーを開いた、ゴッドガンダムの最強形態です。
 この形態の時に、後述の「爆熱ゴッドフィンガー」や「石破天驚拳」を繰り出します。




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 ハイパーモード時に胸部中央カバーが展開して出現する「エネルギーマルチプライヤーゲート」は、東洋の気孔で言うところの「気を練る」為に必要な装置という設定が有ります。
 カラーはイエローですが、胴体と一体で成型されている為、塗装する必要が有ります。




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 前腕のアームカバーは、前腕の2箇所のツメのどちらかに差し込む事で、劇中のアームカバー展開ギミックを再現出来るようになっています。




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 「爆熱ゴッドフィンガー」発動状態。手首を専用手首に替え、アームカバーを手首寄りのツメに差し込み、イエローのクローを展開する事でこの状態になります。両手ともこの状態になる事が出来ます。
 劇中では、アームカバーはマニピュレーターの指をほぼ完全に覆う形で装着されていましたが、このキットでは残念ながらそこまで再現されていません。




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 「爆熱ゴッドフィンガー」を繰り出すシーンを再現。
 爆熱ゴッドフィンガーは、シャイニングガンダムの必殺技「シャイニングフィンガー」の強化版で、シャイニングフィンガーに熱による破壊要素を加え、またアームカバーによりその熱を逃がさないようにするという設計がなされています。
 ドモンはゴッドガンダム初搭乗時にはこの技が有る事を知らず、決勝大会初戦の対ゼウスガンダム戦の最中にこの技の存在を知り、使用しました。




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 「爆熱ゴッドスラッシュ」を繰り出すシーンを再現。
 この技はシャイニングガンダムの「シャイニングフィンガーソード」と同様の、マニピュレーターから膨大なエネルギーをビームソードに注入して通常よりも強力な斬撃を繰り出す技です。
 MG版の解説書によると、ゴッドガンダムの場合は手からビームソードに注入されるエネルギーの量が非常に多くなってしまう為に、あまり効率的な運用方法ではないとされており、劇中でもこの技の使用はマンダラガンダム戦での1回のみにとどまっています。




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 ドモンの使用する拳法「流派・東方不敗」の最終奥義「石破天驚拳」を繰り出すシーンも再現可能です。劇中同様、両手を爆熱ゴッドフィンガー発動時の手首にしてポーズを取らせます。
 この技は、第39話において敵である元師匠の「東方不敗マスターアジア」からガンダムシュピーゲル戦に備える為に会得し、以後、度々使用する事になります。以後、ドモンは我流でこの技のバリエーションを編み出して行き、マスターガンダムとの最終決戦では「石破天驚ゴッドフィンガー」を、グランドマスターガンダム戦ではシャッフル同盟の仲間と共に「シャッフル同盟拳」を、デビルガンダム(最終形態)戦では恋人となったレイン・ミカムラと共に「石破ラブラブ天驚拳」を繰り出していました。




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 股関節部分には最近のガンプラと同様に「バンダイプラモデル アクションベース2」のピンに差し込む為のピン穴が有り、差し込んで接続する事で劇中の飛び上がっているシーンや飛行シーンを再現出来ます。




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 「HG AFTER WAR 109 ガンダムX」と。どちらも「宇宙世紀」ではない世界を舞台とする「平成ガンダム」「アナザーガンダム」等と呼ばれる作品の主役メカです。
 ゴッドガンダムの次のプラモデルは再び宇宙世紀に戻り「ZZガンダム」の発売が予定されています。このレビューを書いている時点でそれ以降の平成ガンダム作品のプラモデルは予定されていませんが、今後も次々とラインナップされるものと思われます。




 以上、HGFC版ゴッドガンダムでした。

 ゴッドガンダムは、管理人は本放送当時のキットで1/144、1/100、1/60の3種だけでなくマスターグレード版も作ったことがあり、金型だけで考えればこのHGFC版も含めると恐らく全てのゴッドガンダムのプラモデルを作っています。
 このキットは過去に発売されたマスターグレード版の設計を一部で継承しているような箇所が有るものの、それに縛られてはおらずに、マスターグレード版とは異なる設計となっている箇所が殆どです。マスターグレード版に有った「アクションフレーム」が無い為に、特に下半身の可動範囲は大きく広がっています。しかしながら、小サイズゆえの問題点も多く、肉抜き穴がそのまま有る赤ウイングや破損しやすい全てのウイング、一体成型で色分けがされていない胴体等、見た目を重視する方や非塗装派の人にとっては残念な作りとなっています。また腕組み用手首パーツは「演武用手首パーツ」とされているという使用方法が後付けされた事が明らかなパーツや、他キットから流用されていると思われるビームソードの刃の他、マシンキャノンの展開機構が再現されていない点も残念な点です。
 小サイズの割に劇中の様々なシーンが再現出来る可動範囲の広さとギミックが有る為、サイズや価格の問題でマスターグレード版を購入できない方や、劇中の様々な激しいアクションポーズを取らせたい方にはオススメですが、搭載ギミックの量は明らかにマスターグレード版の方が上ですので、内蔵ギミックの再現を重視する方にはオススメ出来ません。