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 今回のリニューアルレビュー記事は、SDXの「フルアーマーナイトガンダム」です。
 管理人がSDガンダムブーム直撃世代である事は「騎士ガンダム(烈伝版)」のレビュー記事で書いたのですが、当時、ナイトガンダムはプラモ等の立体物が多数作られただけでなく、作品の世界観を活かしたRPGも発売されました。それだけに思い入れが深かったので、このフィギュアの発売は非常に楽しみにしていた記憶が有ります。
 記事を見て頂ければ分かるのですが、このフィギュアは装備のバリエーションが多様な関係で、レビュー記事の掲載写真の枚数が非常に多いです。掲載した写真だけでも60枚近く有りますが、ボツになった写真も含めると、撮影した写真の枚数は100枚を超えました。これは管理人が掲載したレビュー記事の写真の中では、今なおトップクラスの枚数となっています。

関連記事:SDX「騎士ガンダム(烈伝版)」レビュー(再掲載版)(2013年1月3日更新)

※本レビュー記事は、2009年4月9日に旧ホームページに掲載したレビューに一部加筆・修正等を加え再掲載したものです。


※画像をクリックすると元のサイズで表示されます。

■作品概要 ~SDガンダム外伝 ジークジオン編とは~
 「SDガンダム外伝」は、1989年~1993年にかけて「カードダス」を中心にプラモデルやコミック、ゲーム等で広く展開されたシリーズで、シリーズ展開開始当時大人気だったロールプレイングゲームを基に、SD化された「機動戦士ガンダム」シリーズの登場人物やモビルスーツが西洋風の甲冑等に身を包んで活躍するシリーズです。シリーズ終了後、物語は「新SDガンダム外伝」シリーズに引き継がれました。
 「騎士(ナイト)ガンダム」は、本シリーズの第1作目「ジークジオン編」の主人公として活躍するキャラクターで、落雷を受けて武者ワールドから物語の舞台となる「スダ・ドアカワールド」に飛ばされた「武者頑駄無真悪参(ムシャガンダムマークスリー)」が持っていた「善」と「悪」の内の「善」の部分を持ったキャラクターです。彼は記憶を失っていながらも、辿り着いたラクロア王国を救う為、魔王「サタンガンダム」や、伝説の巨人「サイコゴーレム」等と戦いました。後に修行を重ねて更に強くなり「バーサル騎士ガンダム」となります。

■フィギュア概要
 このフィギュアは2009年3月25日に、バンダイが2008年12月に立ち上げたSDガンダムのフィギュアシリーズ「SDX(エスディーエックス)」の第2弾商品として、メーカー希望小売価格6,090円(税込)で発売されました。
 全身のフル可動に加え、付属する各種武器・鎧により「ジークジオン編」の第1作「ラクロアの勇者」から第2作「伝説の巨人」までのナイトガンダムが再現出来るようになっています。




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 パッケージアート(表)。箱のサイズは縦17.5cm×横20cm×奥行9cmとなっており、シリーズ第1弾の「騎士ガンダム(烈伝版)」と同じサイズです。
 パッケージ全体の背景色は「騎士ガンダム(烈伝版)」では全体が黒であったのに対し、このパッケージは白に近い銀色になっています。写真のナイトガンダムは、第2作「伝説の巨人」での装備になっています。




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 パッケージアート(裏)。
 SDXのコンセプトである「1.重量感、2.オプション、3.可動&スタイル、4.ギミック」についての記載の他、各部のディテールの写真や付属品の写真が有りますが、実際のパーツ数は写真に写っているものよりも少し多いです。




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 パッケージ内側。
 表部分が蓋になって開けるように造られており、開くと中身が見えるようになっています。




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 パッケージ内側の蓋裏側。
 SDXのコンセプトについての解説がパッケージ裏面より詳しく書かれている他、鎧の換装やケンタウロスモード等の各種ギミックと、付属品のスライムアッザムと石板についても書かれています。また、右上部分にはSDガンダムの生みの親である「横井孝二」さん(以下「横井画伯」)の描き下ろしイラストが描かれています。




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 パッケージ内側の本体側。
 蓋は下部にあるマジックテープで止める仕組みになっています。左下部分には、横井画伯による描き下ろしイラストが描かれています。




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 内部ブリスターは2段で構成されていますが、パーツ数が多い為、台座の下に表情パーツ等の一部パーツを隠す形で入れる仕組みになっています。




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 ナイトガンダム本体。全高は約10cmあります。
 デザインは1989年にカードダスで発売された際のナイトガンダムのデザインに忠実にデザインされています。当時のカードダスの設定では、HP(ヒットポイント)は500でした。
 肩、胸の鎧とカブトの一部にダイキャストが使用されている為、サイズに見合わぬ重量感があります。




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 頭部。こちらも当時のイラストのデザインに忠実に造られています。
 目の部分がモチーフになった「RX-78-2ガンダム」とは異なる、端が尖った形状になっていますが、これは武者頑駄無真悪参のデザインを踏襲したものと思われます。
 バイザーは上下に可動します。




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 表情パーツと手首各種。
 表情パーツの交換は「騎士ガンダム(烈伝版)」と同じ構造になっており。目と顎部分の赤い部分が一体になっているパーツにマスクを取り付けて頭部パーツに取り付けた後、カブトを被せます。このフィギュアには正面を向いた目を含めて全部で5種類の表情パーツが付属しており、替える事でさまざまなポージングに味を付ける事ができます。
 手首パーツは両手の握り拳の他、右手は剣と電磁ランスの専用持ち手、左手は盾の持ち手と平手、ピースをした手が付属しています。




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 背部にはマントを取り付ける事が出来ます。
 取り付け方法やマントの構造は「騎士ガンダム(烈伝版)」と殆ど同じですが、マントの造形は異なっています。
 OVA等では「騎士ガンダム(烈伝版)」のマントと同じ位置にユニオン族のエンブレムが描かれていましたが、このマントにはユニオン族のエンブレムは描かれておらず、赤一色でデザインされています。




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 「ラクロアの勇者」が展開されていた当時の玩具オリジナルギミックであった「ケンタウロスモード」も再現可能です。
 後部スカートアーマーを外し、後ろ脚パーツを取り付けてこの形態になります。変形が必要なのは後ろ脚のみで、元々の脚はそのまま前脚として使います。
 「騎士ガンダム(烈伝版)」と比べると変形がシンプルになっていますが、シリーズ展開当時に発売されたプラキットである「元祖SDガンダム」と「BB戦士」に有ったギミックは、これとほぼ同じものでした。




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 ナイトガンダムの基本装備である剣と盾も、もちろん付属しています。剣は、当時の「元祖SDガンダム」のキットでは「メガ・エクスカリバー」という名が付いていました。
 盾には剣を収納する事が出来ます。盾は専用のグリップで持たせた際に基本は横に付くようになっており、「元祖SDガンダム」版ではグリップの関係上正面しか向かず、また、「BB戦士」版では腕に付いているピンを盾のピン受けにはめ込んで横に取り付ける形になっており、どちらのキットも盾の位置を自由に決められませんでした。しかしながら、このフィギュアではその問題が解消されています。




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 剣や盾と並ぶナイトガンダムの基本装備の一つである電磁ランスも付属しています。
 このフィギュアには「騎士ガンダム(烈伝版)」と同様の構造のホルスターが付属しており、ホルスターをカブト後部に取り付ける事で、電磁ランスをマウント出来るようになっています。




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 電磁ランス装備状態。
 電磁ランスの先端には、「騎士ガンダム(烈伝版)」に付属しているボール状のパーツを取り付ける事が可能な為、OVAで初登場した際の姿を再現する事も可能です。




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 電磁ランスを装備したアクションポーズの一例。
 手首がフレキシブルに可動する為、写真のように電磁ランスを突き出したアクションポーズも可能です。




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 同シリーズの「騎士ガンダム(烈伝版)」と。
 設定上は同一人物となっており、差はリメイクのみです。このフィギュアには騎士ガンダム(烈伝版)のパーツは1つも流用されておらず、完全新規で造られています。
 鎧の交換は、各パーツの造りに違いがある為に出来ません。




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 「騎士ガンダム(烈伝版)」とのケンタウロスモード比較。
 烈伝版は前脚まで馬の脚のように変化して変形がハッキリ分かるのに対して、このフィギュアは後ろ脚が追加されるのみで、前からは分かりにくいものになっている事が分かります。




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 鎧を全て取り外した状態。
 下のディテールも一応作られていますが、頭部を見て分かる通り、「軽装タイプ」と呼べるように造られてはいません。
 可動は「騎士ガンダム(烈伝版)」と同じ構造になっており、鎧の干渉が無ければ非常に広い可動範囲です。




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 「ラクロアの勇者」に登場したモンスター・スライムアッザムも付属しています。
 当時のカードダスでのHPは190となっていました。その正体はサタンガンダムの魔法で姿を変えられた仲間(OVA版では騎士セイラ、「元祖!SDガンダム」では妖精ジムスナイパーカスタム)でした。当時のカードダスのイラストを見ても分かる通り、このキャラが割れた石板の残りを持っていました。
 正面を写した写真はそのイラストに従って飾っていますが、石版をスライムアッザムに固定出来る仕組みは有りません。




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 「ラクロアの勇者」で重要な役割を果たすアイテム・石板も付属しています。
 当時のカードダスでの効果はMP(マジックポイント)+200となっていました。古の呪文が刻まれていますが、これだけでは分からず、スライムアッザムの持っている石板を合わせることで呪文が分かる仕組みになっていました。
 合わせた状態の石版に刻まれている「選ばれし者の許に三つの星が集う時、大いなる力が十の分身を生むだろう」という呪文は、当時のカードダスでも同じ内容が記載されていました。




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 ナイトガンダムに装備可能なアイテム・霞の鎧も付属しています。
 当時のカードダスでの効果はHP+150となっていました。パーツはカブト・肩・前腕・胸部・スカートで構成されています。パーツの内、肩と胸のアーマーはダイキャスト製です。




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 霞の鎧を装着した状態の頭部。
 カブトのデザインは「機動戦士ガンダム」に登場するモビルアーマー「エルメス」に似た形状になっています。当時のイラストでは霞の鎧を装備したナイトガンダムは頬部分等のカラーに合わせてマスクも水色になっていましたが、当時のプラモデルではこの部分が再現されていませんでした。このフィギュアではマスクを色違いのものに交換する事で、頬部分等と同じ色になるようにしてあります。
 バイザーは通常時の鎧と同じく、上下に可動します。




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 霞の鎧を装備している時には、背中に付けるものは複数のパターンから選択する事が出来ます。
 1つ目はマント装備。マントは通常の鎧を装備している時の物と同じ物を装備します。
 OVAやカード等のイラストでは、この状態で描かれている事が多かったです。




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 2つ目は翼装備。マントのアームを差し込むピン穴に翼の基部を取り付けます。
 翼は当時のプラモデルのパッケージで描かれる事が多かったですが、プラモデル自体はケンタウロスの後ろ脚に翼を付けた形でした。その為、この形はこのフィギュアのオリジナルであると言えます。




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 3つ目は羽+ケンタウロス装備。背中に羽根を、後部スカートアーマーを外して後脚を取り付けます。
 これもこのフィギュアのオリジナルですが、ケンタウロス形態時には、後述のケンタウロスに翼を付けた形態よりも見映えが良くなります。




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 4つ目はケンタウロスの後ろ脚に翼を付けた形態。後脚の根元のカバーを外し、その部分に基部から取り外した翼を取り付けます。
 シリーズ展開当時の「元祖SDガンダム」「BB戦士」共に、フルアーマーナイトガンダムはこの形態で立体化していました。後ろ脚収納時の問題は特に無いのですが、展開時に翼の下部が後ろ脚の接地面より下になる為、翼の調整をしなければならないのが難点です。




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 アイテム・炎の剣(HP+200)と、アイテム・力の盾(HP+150)は、それぞれ剣専用と盾専用の持ち手に装備させます。
 石板の呪文の中にある「星」とは、霞の鎧、力の盾、炎の剣の「三種の神器」と呼ばれるアイテムの各々に星(十字星)のデザインが施されている為、そのように書かれています。




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 「三種の神器」を身に纏った、フルアーマー状態。通常装備の状態だとHPは500ですが、この装備の場合は三種の神器の効果で合計HPが1000となり、更に石板に書かれている「選ばれし者の許に三つの星が集う時、大いなる力が十の分身を生むだろう」という呪文により、ナイトガンダムのHPはその10倍の10000になり、「ラクロアの勇者」でのボスであるモンスター・ブラックドラゴンのHP(9999)を1上回って勝利できるという物語でした。
 画像内の台詞は、OVAで騎士ガンダムが読み上げた石板に書かれているという呪文で、このフィギュアやカードダスに記載されている呪文とは違います(映像では分からない文字で書かれています)。一見意味の無さそうな言葉ですが、実はカードダスで「謎の騎士シャア」が語っていた「力と霞と炎」のアルファベット綴りである「chikara to kasumi to honoo」を逆読みしたもの(「oonoho timusako tarakihc」)となっています。




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 このフィギュアには、炎の剣に取り付けられる炎のエフェクトパーツが付属しています。
 付け方は刃の部分にはめ込むだけの単純なものですが、パーツの固定がかなり緩く、切っ先を下方向に向けるとすぐに落ちてしまいます。




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 「騎士ガンダム(烈伝版)」と同じ型のの台座も付属しています。
 このフィギュアでは、霞の鎧の翼で空を飛んでいる状態を再現する為に使う事も可能です。




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 ジークジオン編第2弾シリーズ「伝説の巨人」でのナイトガンダムを再現した状態。
 前作でのブラックドラゴンとの死闘の末に炎の剣を失ってしまった為、電磁ランスをメイン武器にしてジオン族の戦士や巨人と戦いました。HPは初期HPに力の盾と霞の鎧の数値を足した800となっており、三種の神器が揃う事によって発生する10倍の補正は失われています。




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 「騎士ガンダム(烈伝版)」と揃い踏み。




 以上、SDXフルアーマーナイトガンダムでした。

 SDX第2弾として発売されたフルアーマーナイトガンダムですが、管理人はシリーズ展開当時ハマった直撃世代で、当時「元祖SDガンダム」や「BB戦士」も買っていました。このフィギュアは当時のプラモデルと比較すると様々な技術的進歩の結果、当時描かれたイラストに非常に近いルックスで商品化されており、個人的にはその点が非常に感慨深いです。
 フィギュアの内容は通常装備から三種の神器まで付属しており、また烈伝版で少し気になった鎧の取り外しのしづらさもかなり解消されていて、殆ど文句無しの出来となっています。欲を言えば、当時のBB戦士に付属していた、装備していない鎧を飾れる台座も有れば、もっと良かったと思います。一つのアクションフィギュアとしても十分評価できるフィギュアではあるのですが、子供の頃にハマった人にとってはそれ以上の評価になると思います。
 これからのラインナップには、ライバルの「サタンガンダム」が予定されているので、そちらも揃えれば、作中での対決を再現出来ます。