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 昨日、グランドプリンスホテル新高輪で行われた、バンダイナムコホールディングスの「第10回定時株主総会」に行ってきました!
 この1年間のバンダイナムコグループは、「妖怪ウォッチ」や「ラブライブ!」のヒット、そしてガンダムシリーズの売上もトイホビー、コンテンツの両事業において好調だったとの事で、配当金も例年より高い金額となっていました。また、今年はガンプラが生誕35周年という事で、それに関する何らかの展示等も有るのでは、と楽しみにしていました。
 今回の「前編」では、株主総会の中盤部分までをメインに紹介します。

関連記事:
 ・「㈱バンダイナムコホールディングス 第9回定時株主総会」レポート(後編)(2014年6月25日更新)
 ・「㈱バンダイナムコホールディングス 第9回定時株主総会」レポート(前編)(2014年6月24日更新)


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 会場に入ると、通路にはバンダイナムコグループの主要なIP(キャラクター等の知的財産)を紹介したパネルが置かれており、各IPの簡単な紹介文も有りました。
 紹介されていたIPは「手裏剣戦隊ニンニンジャー」「仮面ライダードライブ」「ラブライブ!」「アイドルマスター シンデレラガールズ」等、多数の作品が有りました。なお、ガンダムの作品は「機動戦士ガンダムシリーズ」に纏められており、パネルには「機動戦士ガンダム THE ORIGIN Ⅰ 青い瞳のキャスバル」のメインビジュアルが使用されていました。
 その先には、入場待機列が形成されていました。総会内で報告された株主数は約6万人との事(もちろん、この総会に全員が出席しているわけではありませんが)で、昨年の株主数(約3.5万人)の約1.7倍に増えていた為、出席者の数も昨年より多くなっていたようです。




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 廊下を更に下っていった先に、受付会場が有りました。受付を済ませた株主には、今回の総会の進行についての案内が記載された色付きのシートと、株主出席票が渡されました。
 色付きシートには複数の色が有り、総会中の質問の際には、このシートを掲げるよう指示がありました。
 株主出席票はストラップと出席票の隅に、ガンダムシリーズ生誕.35周年のロゴが描かれていました。裏面は「浅草花やしき」の1日フリーパス引換券となっています。昨年の株主総会の時には出席票の下部に「お土産引換券」が付いており、総会終了後にそれを切り取ってもらった上でお土産を貰うようになっていましたが、今回は引換券は付いておらず、お土産は出席票やシートと一緒に貰う形となっていました。




 総会は、大宴会場の「飛天」で、予定通り10時から開始されました。
 任期満了する取締役と新任予定の取締役候補が壇上に上がると共に、「石川祝男(いしかわ・しゅくお)」社長が議長席に立ちました。

1.社長挨拶
 石川社長による挨拶と、第10期(2014年4月~2015年3月)の取締役と監査役の紹介。
 ここで、石川社長が定款の定めにより本総会の議長を務める事が発表されました。

2.監査報告
 監査役からの監査に関する報告。バンダイナムコホールディングスやその取締役が、法令や定款(会社の憲法)への違反の有無や、不正の有無について報告されます。
 報告内容によれば、問題は特に無いとの事です。

3.事業報告
 第10期の事業報告。内容は映像上映で行われ、ナレーションは「潘めぐみ」さんが担当していました。
 報告の内容は、「第10回定時株主総会招集ご通知」の内容をそのまま読んで行くと共に、詳細な部分については、事前に読んでいる事を前提に省略する形で進められていきました。なお、報告内容は18ページ~25ページに記載されています。

 ・2015年(平成27年)第10回定時株主総会招集ご通知(バンダイナムコホールディングス公式サイト、pdfファイル)

 内容に関する細かな紹介は割愛しますが、国内のトイホビー事業とコンテンツ事業が好調だった一方で、業績が不振なアミューズメント事業は立て直しを進めているものの今だに改善されておらず、また欧米のトイホビー事業は「Power Rangers(パワーレンジャー、以下カナ表記)」が堅調に推移すると共に新たに投入した映画IP「BIG HERO 6(ビッグヒーロー6)」が好調ではあったものの、全体的には低調だったとの事です。
 売上高は565,486百万円(前事業年度比11.4%増)、営業利益は56,320百万円(前事業年度比26.1%増)、経常利益は59,383百万円(前事業年度比25.1%増)、純利益37,588百万円(前事業年度比50%増)との事でした。
 映像内ではガンダムやガンプラも映っており、トイホビー事業におけるガンダムの紹介では「HGBF028 トライバーニングガンダム」のコマーシャル映像が使用されていた他、コンテンツ事業では「機動戦士ガンダムUC episode7 虹の彼方に」のブルーレイの写真が使用されていました。

 映像による事業報告の後には、石川社長による中期経営計画の説明が有りました。
 「IP軸戦略」として、1つのIPをトイ、映像等の様々な分野で展開していく戦略の説明(映像にはRX-78-2ガンダムのイラストが使われていました)の他、日本とアジアの事業を拡大する「日亜拡大」、業績が低調な欧米での事業を立て直す「欧米再始動」に関する説明も有りました。
 2017年には売上高6000億円、営業利益600億円、ROE(自己資本利益率)10%以上を目指すとの事でしたが、ヒットするIPが無い場合でも売上高5000億円、営業利益500億円を安定的に達成できるようにしたいとの事でした。


 この後、株主と取締役の質疑応答となりました。
 質問は1人につき1問のみとされていましたが、多数の挙手が有った事から、中には質問出来ずに終わった株主さんもいました。
 質疑応答の内容は以下の通り。中には2つ以上の質問や意見をしようとして石川社長から注意された方もいましたが、そのような部分については省略します。
■「Go!プリンセスプリキュア」の玩具が、全体的に「ハピネスチャージプリキュア!」の玩具より良くなっている。プリキュアシリーズの玩具開発はどのようにしてるのか教えて欲しい。
→毎年、前作の良かった点と悪かった点を見直している。前(ハピネスチャージ)はカードを使用する物だったが、カードにした事が原因で子供が持ち出さなくなったという報告が有った。その為、今回(プリンセス)はカードを使わないものにしたが、それによりサイズも小さく出来たので、価格も安くする事ができた。今後も玩具開発は東映アニメーションと協力してやって行きたい。(上野副社長)

■「テイルズ」シリーズのファンなのだが、1月に発売された「テイルズ オブ ゼスティリア」は、「当初ヒロインと発表されていたキャラクターが序盤で使えなくなり、そのキャラを更に使うにはダウンロードコンテンツ(以下「DLC」)を購入しなければならない」「予約特典が良くない」、そして「その仕様に関する告知が無かった」という3点の問題が有り、一部ユーザーからは「当初の仕様と違う」という感想も有る。
→一部ファンからのアイデアを採用したのだが、告知については足りなかったと思う。(大下取締役)

■欧米と日亜の戦略について。映像作品を先行して出し、その後に関連トイを出してトイビジネスをアップさせるのか?
→ロサンゼルスにヨーロッパ・北米・南米の事業を統括する「統括グローバル部」を新設した。統括グローバル部は業績を底上げしようとしている。再来年にはパワーレンジャーの映画公開が控えている。またディズニー映画の商品化権も獲得しているが、作品等の詳細な発表についてはもう少し待って欲しい。(上野副社長)

■魂ネイションズの物販の待ち時間が長すぎる。改善して欲しい。
→担当者に伝える。アジアの他の国からのインバウンド(外国人観光客)も有ったが、これは想定外だったので、今後対応するようにしたい。(上野副社長)

■配当金はもっと出せるのではないか。売上に対する利益が低く計算されていると思う。  ※本来は次の議案審議で質問すべき事なのですが、質問者の方はその時間まで居られないとの事で、特別に許可されていました。
→1株当たりの当期純利益は171.10円、配当性向は30%なので、これにより52円になる。今期は更に特別配当(1株当たり10円)を出しているので、配当性向は36.2%となっている。(浅古取締役)

■PS3用ソフトやPS4用ソフトのDLCについて。DLCを購入するとソフト本体以上の課金となってしまい、この商法が「バンナム商法」と揶揄されている。
→ゲームソフトの売上の大半はパッケージ(ソフト本体)。DLCの売上はまだ小さい。お客様の要望に対応した物をDLCで出しているが、始めからDLCありきで出しているソフトは無い。(大下取締役)

■1年間遊んでいたスマートフォンアプリ「バディ・コンプレックス 戦場のカップリング」が3月に終了したが、サブアカウントを作った方が有利にゲームを進められるようになっていたので、良くないと思う。
→今後のゲーム開発の際には、そのような事が起きないよう心がける。(大下取締役)

■グループ内部の強化について。石川社長が「領空侵犯」と表現していた「横の繋がりの強化」は、どのようにしているのか。
→バンダイとナムコが経営統合した当初は、トイホビー、ゲーム等、それぞれの部署が完全に分かれていたが、現在は関連付けた繋がりが作られている。(石川社長)

■私はナムコ作品のファンだが、定期的に送られてくる株主通信(株主向けニュースレター)で紹介されるのはバンダイ系作品ばかり。ナムコ系作品ももっと紹介して欲しい。
→バンダイとナムコが経営統合してから今年で10年になるが、今は社内に「バンダイ出身」とか「ナムコ出身」という意識は無い。株主さんにも「バンダイナムコ」として応援して欲しい。(石川社長)

■アミューズメント事業の損失が大きい。具体的な改善策を教えて欲しい。
→従来のビジネスを全体的に見直している。これまでは機械の性能のみに頼っていたが、現在はネットワークの利用やリアルとデジタルを結びつけるものを考えている。来年は「収益が改善された」と報告したい。(萩原取締役)

■劇場版「機動戦士ガンダムSEED」の製作状況は、どうなっているのか。
→ガンダムシリーズは色々なファンがいる為、それに応える為に色々な作品を企画しているが、今は発表出来ない。発表出来るようになったら発表する。(川城取締役)

■今回、子供と一緒にこの株主総会に来た。お土産を廃止したり株主優待を廃止する企業も有るが、バンダイナムコの株主総会は子供も楽しめるようになっているので、今後も続けて欲しい。
→毎回楽しんで頂けるように工夫しているので、今後も楽しんで頂けるようにしたい。(石川社長)

■ソーシャルゲームについて。友人から聞いた話なのだが、一部のゲームで昼間(13時~15時)に定期メンテナンスをやっているものが有るらしい。昼間に定期メンテナンスをやるのは、営業的に損失が大きいのではないか。
→昼間の定期メンテナンスは有り得ない。友人の方の話は緊急を要するメンテナンスだったのかもしれない。調査する。(大下取締役)

■人工知能(AI)の取り組みは行っているのか。
→バンダイナムコスタジオでやっているのではないか。(石川社長)
→研究はしているが、実用化よりも更に進んで商品化出来る所まで研究している。協力企業も有るが、今は公表出来ない。発表出来るようになったら発表する。(大下取締役)

■「妖怪ウォッチ」の関連商品について。商品の需給のバランスが悪く、プレミア価格での転売もされている。これは機会損失にもなっていると思う。対策はしているのか。
→妖怪ウォッチは昨年1月にスタートしたが、メダルは9月時点で生産数の3倍の需要が有った。しかし昨年末には供給体制が整った。12月に発売予定だった「妖怪pad」は発売予定を1ヶ月延期する事で、予約すれば必ず購入出来るようにした。8月には新しい時計(DX妖怪ウォッチU プロトタイプ)が出る予定だが、こちらも対応出来るようにしたい。(上野副社長)

■「機動戦士ガンダム エクストリームバーサス フルブースト」について。このゲームのDLCの中にはアーケードで稼動している「マキシブースト」の機体も有るが、ゲームバランスを崩す機体もDLCになっている。マキシブーストの方では改善されているが、DLCの機体では改善するのか。
→現在、当たり判定の修正をしている。(大下取締役)

■「テイルズ オブ ゼスティリア」について。ユーザーの評価は最悪となっている。前の質問で当初ヒロインとされていたキャラが序盤で使えなくなるという話があったが、これは馬場英雄プロデューサーが「とある声優」を好きになった為に、その声優を贔屓にした事が原因だと、ネット上で噂になっている。作品製作に何らかの裏事情が有るのではないか。調査と対処をして欲しい。
→馬場さんには一度会った事が有るが、そういう事をするような人ではなかった。(石川社長)
→「ヒロインが消えた」という点は反響も大きかったが、これはプロデューサーの問題では無く、作品作りの関係でこのようになった。(大下取締役)





 今回はここまで。
 次回の「後編」では、総会後半の様子と、会場内の展示の様子を紹介します。

2015年6月24日追記:「後編」を掲載しました。
 ・「㈱バンダイナムコホールディングス 第10回定時株主総会」レポート(後編)