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 今回は前フリ無しで、早速本題。
 今回のレビューは、「ガンダム Gのレコンギスタ」(Gレコ)のガンプラシリーズである「HG Reconguista in G」より、「17 ガンダムG-セルフ(パーフェクトパック装備型」を紹介します。
 昨年末に行われたGレコのスペシャル上映イベントのトークショーで、総監督の富野由悠季さんは「(メカデザイン担当の)安田(朗)君は天才なので、こちらのスケジュールを無視してアイデアを出してくる。楽しみにして欲しい。」と話していた一方で、「このままではG-セルフが無敵になってしまう」という心配もしていました。その時はその発言の意味が分からなかったのですが、このパーフェクトパックに関する設定が公式サイト等で公開された時、その発言の意味がようやく分かりました(笑)。劇中でのパーフェクトパックは、接触した物体を対消滅させる「フォトン・トルピード」や、各種モードの切り替えにより様々な戦況に即座に対応できるその能力で、まさに無敵と言える強さを誇っていました。最終的にはエネルギー切れが災いした事もあって「カバカーリー」と相打ちになりますが、あれは富野さんが考えに考え抜いたG-セルフの攻略法だったのかもしれません…。
 ここから余談。先月27日の事になりますが、秋葉原に有る「ガンダムカフェ秋葉原店」で、「夜のGレコ研究会 〜富野由悠季編〜」が開催され、バンダイチャンネルでのライブ配信も行われました。毎月異なるゲストが特定のテーマでトークするこのイベントもこの回で一応の最終回という事で、この回のゲストは富野さんと石井マークさん(ベルリ・ゼナム役)でした。トークは富野さんの話が殆どを占めていたのですが、キャラクターの名前の由来やGレコに込めたもの、更には公ではあまり語れない製作現場での話等、様々な事を話していました。その中で、参加者からの質問に対する回答で「∀(ガンダム)は、Gレコより500年前の話。∀の黒歴史は∀の時代の黒歴史。」という発言が有りました。「∀ガンダムは、Gレコよりも未来の時代」という時系列設定は公式の設定資料等でも書かれていた為に、富野さんのこの発言は衝撃的で、司会の小形尚弘プロデューサーもこれには困惑していたようです。小形プロデューサーはこれから色々整理したいと話していた為、今後発売・発表される商品や情報はそれを踏まえたものになる可能性が有ります。「全てのガンダム作品は∀ガンダムに行き着く」というガンダムファンの常識が(一応は)覆された富野さんのこの発言は、今後のガンダム作品の製作やガンダムファンの作品の見方に、大なり小なり影響を及ぼすのではないかと思います。

関連記事:
 ・HG Reconguista in G「16 カバカーリー」レビュー(2015年8月6日更新)
 ・HG Reconguista in G「05 ガンダム G-セルフ用オプションユニット 宇宙用パック」レビュー(2015年2月5日更新)
 ・HG Reconguista in G「01 ガンダム G-セルフ(大気圏用パック装備型)」レビュー(2014年10月10日更新)


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■作品概要 ~ガンダム Gのレコンギスタとは~
 「ガンダム G(ジー)のレコンギスタ」は、2014年10月2日より2015年3月27日まで毎日放送・TBS他で放送されたロボットアニメで、「機動戦士ガンダム」シリーズのTVアニメの1つです。ガンダムシリーズの生みの親である「富野由悠季(とみの・よしゆき)」さんが、「∀ガンダム」以来15年ぶりに総監督を務めたガンダムTVシリーズの作品です。なお、本作はガンダムシリーズ生誕35周年記念作品の1つでもあります。
 物語は、宇宙世紀から改暦した「リギルド・センチュリー(R.C.)」1014年の世界を舞台に、「キャピタル・ガード」の士官候補生である主人公「ベルリ・ゼナム」と、海賊部隊のパイロットであるヒロイン「アイーダ・スルガン」を中心にした物語を描きます。

■キット概要
 このキットは、2015年8月22日頃にバンダイよりメーカー希望小売価格2,700円(税8%込)で発売されました。
 「ガンダム Gのレコンギスタ」(以下「Gレコ」)に登場するモビルスーツ(以下「MS」)をプラキット化する「HG Reconguista in G(ハイグレード レコンギスタ・イン・ジー)」シリーズの第17弾キットで、第22話より登場した「パーフェクトパック」を装備したG-セルフを立体化しています。ガンプラの定番である全身フル可動とプロポーションの両立を図っている他に、劇中で使用した武器等も付属しています。




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 パッケージ表面。パッケージは厚紙製のボックスに厚紙製のフタをする、ガンプラのパッケージでは定番の仕様です。
 ボックスのサイズは縦約20cm×横約30cm×高さ約10cmで、「HG Reconguista in G」シリーズのパッケージとしてはやや大きめの部類に入るサイズです。イラストは「フォトン・トルピード」と思われる光が周囲に浮いているG-セルフが描かれており、背景には仲間のMSも描かれています。その中には後にG-セルフと戦う事になる「ジーラッハ」も描かれている事から、このイラストはパーフェクトパックが初登場した第22話「地球圏再会」での活躍をイメージしたイラストである事が窺えます。




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 パッケージ側面。
 作品や機体の解説の他に、付属している武器等の紹介文も有ります。




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 ガンプラの説明書には、パッケージ側面よりも詳しい機体解説やキャラクター紹介が掲載されているのが定番ですが、それは本キットの説明書でも同様となっています。
 パーフェクトパック装備型G-セルフの機体や装備を紹介している他に、第26話(最終話)でのパーフェクトパック装備型G-セルフの活躍を再現したジオラマ写真も掲載されています。なお、これまでの同シリーズのキットの説明書では2ページ分を使用してこれらの記事が掲載されていましたが、本キットはパーツ数の多さから、この記事のページ数を1ページ減らして、代わりに組立説明のページを1ページ増やしています。その為、パイロットの紹介記事は掲載されておらず、パッケージ側面のみに掲載されています。




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 本キットに付属しているシール。
 シールの番号は53番まで有ります。貼付するシールの種類は同シリーズの「01 ガンダム G-セルフ(大気圏用パック装備型)」(以下「HG01」)と同じものの他に、G-セルフ本体に追加で貼付するシールと、新規パーツに貼付するシールを追加した形となっています。




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 本体前面。全高は約14cmあります。
 キットの仕様はHG01のG-セルフ本体の金型を流用しつつ、肩アーマー、サイドスカート、バックパックを新規パーツで作っています。G-セルフ本体の成型色も、ホワイトとレッドの成型色の色味が変更されています。
 バックパックの重量の関係により自立は難しくなっている為、付属している台座をバックパックに取り付けてディスプレイします。両側部に付いているバインダーの位置を調整してバランスを取れば一応自立が可能ですが、ポージングの範囲は非常に限られてしまいます。




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 本体後ろ。
 バックパックに取り付ける台座は同シリーズの「05 ガンダム G-セルフ用オプションユニット 宇宙用パック」(以下「HG05」)に付属している物と同じですが、アーム先端に取り付けるジョイントパーツが本キット専用の物に変更されています。
 余談ですが、本キットの説明書の中ではパーフェクトパックの開発経緯に関する詳細な記載が有ります。パーフェクトパックは、公式サイト等では「ビーナス・グロゥブで開発された最新鋭バックパック。」と紹介されていますが、この説明書ではメガファウナの天才メカニック「ハッパ」が開発したとされています。しかしながら、ビーナス・グロゥブの技術者の力を借りると共に新たな資材を用いて開発した事から、公にはビーナス・グロゥブ製となっているとされています。




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 パーフェクトパックを外した状態。
 前述の通り、HG01のG-セルフ本体とは肩アーマーとサイドスカートが異なっています。なお、劇中ではパーフェクトパック取り付けの際にハッパが電動ドライバーと思われる物を使用している描写が有った為、バックパックの取り外しは出来なくなっているものと思われます。




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 バストアップ。
 頭部と胸部はHG0と同型です。肩アーマーの成型色はクリアーブルーとホワイトの二色のみとなっており、これにシールを貼付して設定カラーを再現します。




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 G-セルフ本体の可動は、首、肩、二の腕、肘、手首、腰、股関節、膝、足首が可動します。
 可動範囲や可動箇所は、HG01のG-セルフ本体と同じです。




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 バックパックの両側部に有るバインダーはアームで接続されており、自由に動かす事が可能です。また、バックパック上部に付いている「トラフィック・フィン」のウイング部分はボールジョイント接続となっており、自由に動かす事が出来ます。
 バインダーには両側部を広げて砲身に変形する変形機構と、両側部のクリアーブルーのパーツを広げてリフレクターに変形する変形機構が有り、これによって後述の「アサルトモード」と「リフレクターモード」に変形出来ます。




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 このキットのクリアーブルー成型のパーツやブルーのシール(肩アーマーに貼付する物を除く)にはUV発光素材が使用されており、ブラックライトを当てる事で発光します。
 これはHG01やHG05と同様の仕様です。




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 付属品一式。
 ビーム・ライフル(トワサンガ製)、フォトン装甲シールド(通称コピペシールド)、ビーム・サーベル2本の他に、リフレクターモード時に使用するクリアーブルーのエフェクトパーツが付属します。
 差し替え用ハンドパーツはビーム・ライフル用持ち手が右手のみ付属している他、平手パーツが左右付属しています。
 ビーム・ライフル、ビーム・ライフル用持ち手、ビーム・サーベルの3つは、HG01に付属している物と同型で、それ以外の付属品は新規金型で作られています。




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 本キットに付属している台座はHG05に付属している台座と同じ物ですが、アーム先端部に接続するジョイントパーツが変更されています。




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 右手にビーム・ライフルを持ち、左腕にフォトン装甲シールドを装備した状態。この状態が基本的なフル装備状態です。
 ビーム・ライフルは右手にしか持たせられませんが、フォトン装甲シールドは左右どちらの腕にも装備可能です。フォトン装甲シールドの接続ジョイント部分はHG01のシールド接続ジョイントと同様の形状になっており、ポーズに合わせて2通りの取り付け方が可能になっています。




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 ビーム・サーベルを持たせた状態。
 2本付属している事から二刀流が可能になっているだけでなく、フォトン装甲シールドを腕に装備した状態でも持たせる事が出来ます。




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 平手パーツはG-セルフ本体のアクションポーズに応じた使用が出来ますが、HG01に使用すれば、第1話のラストの「第一挙動」のポーズを完全再現出来ます。
 なお、本キットの不要パーツを利用すればHG01と同様のG-セルフ本体を作る事が可能になっている為、それを使ってこのポーズを再現する事も可能です。




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 ここからは、各モードとそのアクションポーズ例を紹介。
 1枚目は、バインダーを水平にして飛行するイメージでのポーズ。このキットも近年のガンプラと同様に「バンダイプラモデル アクションベース2」に対応した構造になっています。アームはG-セルフ本体とバックパックの両方に接続出来ますが、バックパックに取り付ける際には本キット付属の台座のアームに使用するジョイントパーツが必要になります。




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 2枚目は、「アサルトモード」で砲撃するイメージでのポーズ。
 両側部のバインダーを開くと共に向きを変えて、砲身に変形させます。また、トラフィック・フィンもウイングの向きを変えて砲身に変形させます。劇中ではこのモードになった時、機体のカラーリングがレッドをメインとしたカラーに変わりました。




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 3枚目は、「リフレクターモード」でビーム・ライフルを撃つイメージでのポーズ。
 両側部のバインダーのクリアーブルーのパーツを広げると共に向きを変えた後に、エフェクトパーツを取り付けてリフレクターとなります。劇中ではこのモードになった時、機体のカラーリングがパープルをメインとしたカラーに変わりました。




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 4枚目は、ビーム・サーベルを両手に持って、本放送期間中に公式サイトで公開された「ラストビジュアル」のポーズ風に。
 ラストビジュアルは、ビーム・セイバーを出した「カバカーリー」と、頭を突き合わせる形で描かれていました。




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 宇宙用パック装備型のG-セルフ(HG01+HG05)と。
 パーフェクトパックのデザインは、宇宙用パックに似たものになっています。




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 同シリーズの「16 カバカーリー」と組み合わせて、最終話(第26話)でのラストバトルを再現。
 G-セルフは長期戦によるエネルギー切れに加えてカバカーリーとジーラッハの2機と同時に戦わなければならなくなった事から苦戦を強いられますが、最後にはカバカーリーと一対一の対決となります。死闘の末に両機は大破しますが、パイロットはどちらも生き残りました。




 以上、ガンダムG-セルフ(パーフェクトパック装備型)でした。

 G-セルフ本体の大部分はHG01のパーツを流用している為、可動範囲や造形について特筆すべき点は有りませんが、新規パーツの内の肩アーマーは成型色での設定カラー再現が殆どされておらず、この点については残念に感じました。しかしながら、シールを貼付すれば設定カラーが再現出来るようになっている為、所謂パチ組み派の人でも納得出来る仕上がりになっているのではないかと思います。
 新規パーツの核となっているバックパックはアームの可動により劇中で登場した各モードを再現出来るようになっていますが、当然ながら各モードのカラーリングまでは再現されていない為、技術とこだわりの有る人は複数購入して塗装で各モードを完全再現するのも良いかと思います。
 本キットは単体でも十分楽しめるものになっていますが、カバカーリーを揃えれば、最終話でのラストバトルを再現出来るようになる為、遊びの幅が更に広がります。